『スパイダー』。
泥棒の呼び名なのだろうか。
結構有名なんだな・・・。


「スパイダー。」
そう言って警官が指をさした。

急いで振り向く私。

!! あれがスパイダー?」
私は警官に聞き返した。
警官は頷く。

ニヤッ。

主人はこのやり取りの間、これからのことを考えていたらしく
スパイダーが何者か、まだわかっていなかった。

「大丈夫だよ! スパイダーは泥棒じゃないらしい!」

警官に連絡が入った。
どこに私たちの車が置かれているのかが、わかったのだ。

ここから歩いていける距離ではない。
警官からタクシーで行くことをすすめられた。
幸いにも、さっき観光した時にタクシー乗り場がどこなのかを私は知っていた。

警官に礼をいい、タクシー乗り場へと向かう。
既に辺りは暗い。

タクシーの運転手に、警官に書いてもらった住所をみせ、そこまで移動。
さっきまでの観光地とは違い、だんだん建物も雰囲気を変えてくる。
だんだん殺風景な・・・。

タクシーが、ある場所で停止した。

ここか・・・。

入口に受け付け用の窓口がある。
覗くと中には、警官が座っていた。

まず、警察に罰金を払わなくてはいけない。
その際、写真に写った車を見て、それかどうかを確認する。

・・あー、それウチの車だ・・・。

罰金を払ったあと、隣の窓口へ。
今度はそこでレッカー代を払う。
合計約2万円也。

でも盗まれるよりはずーーーっとマシ。

車は敷地内に駐車されていた。
それを見たときには、やっと本当に安心した、という感じ。
その間にも、またスパイダーが警報器なりっぱなしの車を運んできた。

そう、スパイダーとはレッカー車。
牽引フックにひっかけてレッカーというものではなく、
クモのように上からグワシャッと掴んで、トラックの上にドンッと載せる。
そして、敷地内に着くと、ドカンッとおろすのだ。

もしかしたらボディに傷がついてしまう車もいるかもね。

今回私たちはパーキングに車を駐車した。
が、正確には、駐車場に隣接するところに駐車したらしい。
車の両脇が既に移動してしまい、運悪くポツンとしていたところを捕獲されたらしい。

まぁ、無事に帰ってこれて何より。
けどしばらくこのドキドキは続きました。
だってマジビックリですもの。

あれ以来、駐車には神経を払うようになった主人です。
チャンチャン!

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